2018年05月22日

沖縄の映画2本「米軍が最も恐れた男 その名はカメジロー」「返還公証人-いつか沖縄を取り戻す-」

 先日「米軍が最も恐れた男 その名はカメジロー」という映画を見てきた。去年に公開されていたのだが、見そびれていた。瀬長亀次郎という、沖縄では圧倒的な人気を誇る---本人は誇っていないだろうが、政治家についてのドキュメンタリーである。題名通り、戦後米軍に占領されていた沖縄で沖縄人の権利を守るために米国、米国軍、そして日本政府と戦った瀬長を、古いファイルと存命の人々のインタビューをくみ合わせて描いた映画である。

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 公式ページの解説は以下の通り
 〈第二次大戦後、米軍統治下の沖縄で唯一人"弾圧"を恐れず米軍にNOと叫んだ日本人がいた。「不屈」の精神で立ち向かった沖縄のヒーロー瀬長亀次郎。民衆の前に立ち、演説会を開けば毎回何万人も集め、人々を熱狂させた。彼を恐れた米軍は、様々な策略を巡らすが、民衆に支えられて那覇市長、国会議員と立場を変えながら闘い続けた政治家、亀次郎。その知られざる実像と、信念を貫いた抵抗の人生を、稲嶺元沖縄県知事や亀次郎の次女など関係者の証言を通して浮き彫りにしていくドキュメンタリー〉

 それから、「返還公証人-いつか沖縄を取り戻す-」が6月あたりから公開される。昨年テレビのBSで放映されたそうで、それを再編集した映画とのこと。以下の解説も公式ページから。
 〈1972年5月15日、沖縄が、アメリカから日本に返還された。交渉が始まったのは1960年代。最前線に立っていた実在の外交官・千葉一夫は、沖縄から核兵器を撤去させ、ベトナム戦争の出撃拠点としないよう、激しい交渉を重ねていた。「鬼の千葉なくして、沖縄返還なし」。沖縄の人々の苦悩に真摯に耳を傾け、大願を成就させた伝説の外交官が、生涯をかけて貫いたものを描き出す〉

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 さて、来月6月に民藝協会の全国大会が沖縄で行われる。米軍基地の固定化一極集中を座視している我々本土の人間はどんな顔で沖縄に行ったらいいのか。物見遊山の気分では行けないし、柳はエラカッタで万事オーケーとすましている訳にもいかない。
 沖縄県民は今や、本土復帰は何だったのか、復帰したことが良かったのかどうか、と考えているだろう。また、柳がエラカッタかどうか、柳の沖縄理解については小熊英二らの批判があり、これも参照するべきであろう。こんなことを考えると、沖縄大会は楽しみでもあり憂鬱でもある。
 ------以上まとまりのない文になった。まあ映画紹介ということでご勘弁を。
(藤田)

posted by 東京民藝協会 at 11:17| Comment(0) | その他

2018年05月19日

東京民藝協会フェイスブック

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2018年05月03日

3月例会「民藝館見学」

 3月17日土曜日、石井頼子さんの解説付きで、民藝館の見学会を行った。特別展は「棟方志功と柳宗悦」である。実は今年の初め、棟方のお孫さんで東京協会の会員でもある石井さんから、見学会をやるならいくらでも協力するがというお話があった。そのときは、このところいろいろやっても参加者が少なくて、----新年会の参加者は20人だったし、それが心配でお断りした。しかし、何人でも構わないということで、図々しく改めてお願いしたものである。幸い、大島さんがあちこちに声をかけて下さったり、べにやの奥村さんが染色家の大木夏子さんに案内して下さったりで、なんと15人くらいが来てくださった。珍しいことである。
 この展示はテレビに何度も紹介されたそうで、連日多数の来場者があり、期間中に1万人は超えるのではないかという。1日に500人を超える来場者を受け入れることは大変だそうで、保坂事務長と杉山学芸部長が玄関でスリッパをそろえたりしていた。

 さて、石井さんは最初に、この展覧会は少し変わった展覧会であり、棟方の代表作といわれるもののあれこれが欠けていることにお気づきになるだろう、というようなことを言われた。なるほど釈迦十大弟子は1人か2人しかいなくて、「心偈」と書簡、書籍などにそれぞれ1室を当てて、広間は「東北今日鬼門譜板画柵」、「華厳譜」、「海山の柵」だけという大胆な会場構成であった。
 つまりこの展示は「棟方志功と柳宗悦」両者の交流を明らかにして、それが作品にどう現れたかという主題を展開したものである。ここで私は、数年前の石井さんの著書『言霊の人』(2015年11月、里文出版刊)を思い浮かべた。その本は、棟方と保田與重郎、谷崎潤一郎等々20人ばかりの文学者たちとの交流をたどったものであった。棟方は装丁をしたり挿絵を提供したり、歌や俳句を板画にしたわけだが、両者の交際と作品成立の過程を明らかにすることは容易ではない。当該作品や周辺の作品を読むことは当然のこととして、年譜を確かめ書簡をあたり、時には作品や出版物を購入して、志功のそれらと突き合わせる。そういう実証を積み重ねてなった本である。400字詰め原稿用紙450枚くらいの大冊であるが、その見かけ以上に時間と金がかかっていると感心したものであった。
 この展示でもおそらく石井さんは、同じようにいやそれ以上に事前の準備をなさったことだろう。そのうえで何をどういう順序でどう並べるか腐心したに違いない。つまりこのいくらか変わった展示には、石井さんの棟方と柳に対する理解が表現されているのであり、目と知識と学識があるひとなら展示をみてその意味を読みとることができるだろう。私はただ漠然と眺めるだけであるが、それでも、石井さんの解説によって文字通り目が開かれたところがあった。   
 実はわれわれ協会員以外の方々も一緒に拝聴したのだが、その方々が石井さんのお話に引き込まれて静まり返って耳を傾けていた。それほど内容が詰まったお話であった。

 さて最後に、書簡類がたくさん出ていて面白かったのでそこから一つ紹介。柳が棟方の病気見舞いに出した手紙で、こんなのがあった。
 「君が大病にでもなると吾々も気が気でない」と書いた後で、「気分の悪くないとき墨摺り2枚何卒お願ひ」とちゃっかり付け加えているのがあり、笑ってしまった。

 石井さんありがとうございました。
(藤田)

posted by 東京民藝協会 at 18:43| Comment(0) | 例会

2018年05月01日

次回の例会

○東京民藝協会2018年5月例会
日本民藝館「柚木沙弥郎の染色」展見学

日 時 2018年5月26日(土) 11時〜12時ころ
場 所 日本民藝館 入口あたりに集合
解 説 月森俊文氏(日本民藝館)
参加費 なし
定 員 20人位(会員優先/先着順)
参加申込 下記のメールに5月25日(金)まで
tokyomingeikyokai@gmail.com

3月の「棟方志功と柳宗悦」に引き続いて、5月も見学を行うことになりました(民藝館のご配慮に感謝します)。展示を担当した月森さんが解説をして下さいます。熱意のこもったお話を伺うことができるでしょう。あまり参加者が少ないと勿体ないです。どうかご参加下さい。
posted by 東京民藝協会 at 17:57| Comment(0) | 例会