2021年08月01日

本の紹介   『世界のインディゴ染め』 カトリーヌ・ルグラン著 『雪国の民俗』 三木茂著

『世界のインディゴ染め』の表紙下の帯に書かれた宣伝文句は以下である。
 〈パステルやインディゴの歴史と、世界各国でインディゴ染めを行う少数民族、職人、工房を、美しい写真と図版掲載で紹介。ヨーロッパ、日本、中国、ラオス、ベトナム、インド、アフリカ、中央アメリカなど、世界中の含藍植物を使った染め織りの文化に触れられる、貴重な一冊です。〉

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 この通りの本で、4500円+税という高い本なのだが、一見の価値があるかと思う。藍と藍色の実に多彩な美しさに驚き感心する。著者はグラフィックデザイナーだそうだが、対象がほぼ世界中に及んでいるので、どうやって取材したか知りたいところである。 
 (発売元:バイ インターナショナル  2019年発行 4500円+税)
 
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 これを見ているうちに、別の一冊を思い出した。『雪国の民俗』という本で、ずいぶん昔、昭和18年に発行されたものである。三木茂という映画カメラマンが昭和15年ころの秋田県男鹿地方の民俗を撮影した写真集で、柳田国男の短い解説がついている。(写真のものは、昭和52年に再版されたもので、ご覧の通り殺風景な表紙である)

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 この中で、人々はみな藍の着物を着ている。昔は野良が大多数のひとの仕事場で、-----写真を見ていただきたいのだが、今時分は一面の青田にたくさんの人が散らばって草取りに忙しいころであった。その人たちがみな藍の着物を着ている。藍の着物と言っても、近くによって行くと、とくに娘たちはさまざまに工夫を凝らした着付けで、実に多彩である。この景色を想像すると、日本の藍もなんと美しいことかと思う。もう1枚の写真の3姉妹の服装と表情のなんという素敵さ、とくに左端の長女の美人度は、かの木村伊兵衛の『秋田』の表紙の美女と双璧である。----と余計なことを書いてしまったが、この本も一見の価値があるかと思うので、おこがましくも紹介した。

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 復刻版が2012年に出ているらしいが、28,600円という高値、再版のものなら、日本の古本屋やヤフオクで5000円以下で売っている。
(藤田)

posted by 東京民藝協会 at 19:34| Comment(3) | その他
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