2025年03月15日

「姉様人形と紙雛展」(横浜人形の家)

現在横浜人形の家にて「姉様人形と紙雛展」を開催しております。
郷土玩具の会会長(竹とんぼ)中村浩訳氏 所蔵(鈴木常雄氏 旧蔵)の姉様人形や館所蔵の各地の姉様人形を地域ごとに展示。過去の作品や文献を元に復元されている森春恵氏の全国の姉様人形も展示しております。
https://www.doll-museum.jp

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ー姉様人形とはー
和紙を縮らせ鬢を作り、千代紙などの衣装を着せた紙人形。子どもたちが日常のままごと遊びなどに使う手遊び人形として古くから親しまれていました。江戸末期には社寺の露店や地方の玩具店で郷土玩具として売り出され、地方によって顔を描いたもの、衣装のないものもあり、材料も紙以外に布、草、黍殻(きびがら)、土、練り物、或いはそれらを組み合わせたものなどで製作されていました。

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展示は3月23日(日)まで開催しており、
最終日にはトークイベント
「姉様人形を語る」3月23日(日)14:00〜15:30(事前予約)
登壇者として「日本郷土玩具の会 」会長の中村浩訳氏をお迎えして、姉様人形の魅力と特徴について語っていただくトークイベントがあります。
まだお席があるとのことですので、ご興味のある方は是非ご参加下さい。
幸田冬子(日本郷土玩具の会会員)
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2025年03月11日

3月例会その2 オンライン例会のお知らせ

3月29日に下記のオンライン例会を予定しております。

3月オンライン例会
「トビタテ!留学JAPAN」9期生報告会
英国セント・アイヴスのリーチ工房を訪ねて
愛媛民藝館×東京民藝協会 主催
日時:2025年3月29日(土)13時30分〜14時30分 ※約1時間
発表者:枝吉 燦さん(愛媛県立松山南高等学校砥部分校2年)

昨年夏、愛媛県立松山南高等学校砥部分校2年の枝吉燦(えだよしさん)さんが、文部科学省の海外派遣事業にて、英国セントアイヴスのリーチ工房に3週間短期留学されました。
柳宗悦らとともに民藝運動を推進したバーナード・リーチ。
そのリーチ工房での活動の様子や感じたことをお話頂きます。

(枝吉 燦さんより)
イギリスの陶芸家、バーナード・リーチが砥部を訪れ、砥部焼の手仕事の良さを高く評価し「その土地にあるものを使いなさい」と言ったことが、現在の砥部焼の形につながったことを高校1年の時の遠足で知りました。
その後、バーナード・リーチが濱田庄司とともにイギリスにリーチ工房をひらき、民藝・民陶の精神が現在もイギリスに根付いていることを知り、実際に訪れてみたいと思うようになりました。2024年の夏、「トビタテ!留学JAPAN」のプログラムで現地を訪れ、私が体験したことを皆さんにシェアしたいと思います。


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2025年03月08日

2025年3月例会のお知らせ

東京民藝協会主催の例会のお知らせです。
3月21日(金)に駒場住区センターにて、下記の例会を開催いたします。
是非ご参加くださいますよう、お願い申し上げます。
なお、当日はズームによるオンライン中継も行います。


2025年3月例会
「マーティ・グロス氏のお話」
日時:3月21日(金)19:00〜
場所:駒場住区センター
(目黒区駒場 1-22-4  03-3469-2613 駒場東大前駅より徒歩8分)
講師:マーティ・グロス氏(映画監督)
参加費:500円
定員:24人(要予約、会員優先/先着順)
参加申し込み:20日(木)までに協会アドレス(tokyomingeikyokai1954@gmail.com)


民藝運動フィルムアーカイブを主宰している映画監督 マーティ・グロス氏に、今の活動のほか、過去の仕事(文楽、小石原の記録映画製作)や海外への日本映画紹介の仕事などについて伺います。

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2025年02月01日

福島県の郷土人形 「根子町人形」

 根子町人形を再現製作しております幸田と申します。現在オリジナルの土人形製作をしながら根子町人形の再現製作をし、一昨年から民藝館展にて出品させていただいております。今回、人形について少し書かせていただく機会をいただきましたので、稚拙な文章ですが読んでいただければ幸いです。

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根子町人形 三番叟(福島県立博物館蔵)

 根子町人形は清水町宿(現在の福島県福島市清水町)という奥州街道の宿場町で茶屋兼旅籠屋の仙台屋と隣家吉野家が江戸末期から明治、大正頃まで製作していた土人形です。
こんな伝承が残っています。

(信楽社『根っ子町土人形』より)
 江戸時代末ごろ、仙台堤人形窯元の若い嫁が、舅の嫁いびりに堪えかね、同情する若い腕ききの工人と共に江戸を指して出奔したが、途中清水町宿で女が急病となり、旅籠仙台屋に援われて助かった。逗留中人形師は、堤人形を造り店に並べた。それが評判となり、仙台屋の主人は二人のために屋敷内に工房を作り製作にのり出し、主人もその技を伝授されて自ら窯元となって製作したのにはじまるという


 様々な人が行き交う宿場町ならではのとても興味深いお話です。
根子町人形は素焼きの上に和紙が貼られ、胡粉を塗り、墨、顔料、染料で彩色されています。土人形に和紙を貼るのは割れなど補強で使用する程度ですが、全体に貼る事はなく、これは地元の粘土が荒く脆い為、補強として全体に和紙が貼られたのではないかといわれています。


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根子町人形 小鼓(個人蔵)

 先の伝承の通り堤系ではありますが、製作元に原型が残っていた記録があり、すべて堤人形を転用して製作していたわけではなく、独自の人形が作られていたことがわかります。各地の土人形もそうであったように、製作地の生活環境や文化、また作り手の人となりにより人形は変化していきました。
 根子町人形は絵画的表現に特徴があり、それを北原直喜氏は「軽妙洒脱の美」と評しています。
 (関西郷土玩具研究会『郷土玩具ギャラリー』創刊号・根っ子町人形特集(昭和55年1月発行))
 実際に堤人形、花巻人形、相良人形と見比べるとその雰囲気がわかるかと思います。
 その後、地元の人や宿場町を行き交う人々、行商先の人々により人形が売られていきますが、明治20年の東北線開通、陸上交通機関の発達により清水町宿は衰退し、またブリキ製の新興玩具などにおされ、養蚕農家が求めた蚕神の製作を最後に大正頃には根子町人形は作られなくなりました。

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三宝持ち(再現)

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鯛乗り恵比須(再現)

 なお、根子町人形について、菅野真一氏(宮城県白石市の郷土史家・こけし研究家)の推薦により東京民藝協会発行の「民藝手帖」228号(昭和52年5月)に福島市史編纂室長であった大村三良氏が執筆されています。
 この東京民藝協会とのご縁により全国に根子町人形が知られることとなりました。 
幸田冬子(土人形製作者)


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